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コラム

財産を思い通りに渡すための生前準備(財産目録)

こんにちは。行政書士の東です。
今日は財産を思い通りに残したいときの準備は何から始めたらいいのか?のお話(主に財産目録)をしたいと思います。

1.生前贈与や遺言をしたいという理由をはっきりしましょう

(例)死んだ後の妻のこと、家業を継がせる長男の事・・・他

2.自分の財産を把握しましょう

預貯金であれば、銀行口座を書き、現在の残高を記入しましょう。
普通預金と定期預金に分けて記入すると、流動性があるかどうかがわかりやすいです。
自分が亡くなった後の妻の年金収入等も調べます。
生命保険の死亡保障の金額や受取人についても確認をしましょう。
不要なものなどは、整理することも必要です。

3.どの財産を誰に残すのか、具体的に決めましょう。

法定相続分がどうなっているか調べます。
生前贈与であれば自分の今後の生活費のことも忘れずに・・・
(負担付き贈与や死因贈与も検討します)

4.法律に触れないか? トラブルにならないか?を検討し対処しましょう。

相続人の寄与分、特別受益、遺留分も考慮をします。
贈与税や税金のことも調べましょう

5.遺言を作り、保管を考えましょう。

公正証書遺言、自筆証書遺言預け制度を検討しましょう。
それ以外の場合の保管のときは、貸金庫など保管場所を相続人へ伝えましょう。
作成や保管が不安であれば専門家に相談したほうがよいでしょう。

財産目録とは?

相続財産の内訳や評価額をまとめた一覧表です。
必ず必要な書類ではないですが、作成することによって、財産の全容がわかりやすくなります。
また、遺言書に添付することにより「別紙財産目録の〇〇を・・・」と書くだけでよくなります。

主な相続財産

一例を上げます

種 類 内     容 必要書類等
不動産
土地及び建物
所在・地積・建坪・用途(居住用など)・現況(更地・駐車場など)
未登記物件は、取得の経緯や未登記の理由
借地・借家の場合は、地主や家主の指名、賃料
固定資産課税台帳・公図
固定資産評価証明書
賃貸借契約書 など
現金・預貯金 金融機関ごとに、定期性預金と普通預金に分け、それぞれの口座ごとに残高を記載(定期預金は満期日と預入条件も記入) 残高記帳した通帳 など
上場株式 銘柄、株数など(売却制限があればその旨) 株券または預り証
自動車 車種・年式・ナンバーなどを記載 車検証
骨とう品
美術品 等
1点ずつ記載する 専門家へ鑑定依頼
債務 債務の種類(カードローンなど)、債券車名、残額 契約書
生前贈与 贈与額(現在の価額) ※証明できるものに限る 契約書

財産目録はパソコンでも作成できるようになりました

2019年1月13日施行の改正民法により自筆証書遺言書に添付する財産目録はパソコンで作成したものも有効となりました。エクセルなどのソフトを使うと便利です(改正民法968条2項)

もしも記載漏れがあったら?

遺言書に書いてあることは無効になりませんが、漏れていた分は相続人が集まって遺産分割協議を開く必要があります。
漏れがないほうがトラブルを未然に防いだりなど残された家族の負担が少なくなるでしょう。

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